「小説の書き方を本を買って勉強したい」と思ったとき、種類がたくさんあってどれを買ったらいいか迷いますよね。
買う側も執筆のレベルは十人十色なので、指南書を買うなら自分のレベルに合ったものを選ぶべきです。
もちろん、熟練者が初心者向けの本を買って初心に立ち返ったり、初心者が将来を見据えて上級者向けの本も買ってみたりするのもいいでしょう。
でもやっぱり「できるだけ出費を抑えたい」「自分に合った指南書が欲しい」と思いますよね。
そんな方こそ、当記事を参考にしてください。
当記事では、小説の書き方の指南書としてロングセラーなものや、人気があるものを中心に紹介します。
当サイトの管理人である私が実際に読んで、それぞれどういう人に合っているかを確認して紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
- どの小説指南書を買えばいいかわからない
- 小説指南書を買いたいけど出費を最小限に抑えたい
- 実際に読んだ人がオススメする小説指南書を買いたい
小説の書き方を学べる本
「物語」のつくり方入門 7つのレッスン/円山夢久
初心者向け
物語やキャラクターの作り方など、とてもわかりやすく書かれています。
図や太字を交えた親切な作りになっていて、初心者には特にオススメの一冊。
小説を書いたことがない人でも、本書に従って書けばちゃんと小説が書けるようになること請け合いです。
- 小説を書いてみたいけど書き方がわからない
- 小説の書き方の基本を知りたい
プロだけが知っている小説の書き方/森沢明夫
初心者向け
人気小説投稿サイト「ノベルアップ+」にて投稿者たちから寄せられた創作の悩みについて、Q&A形式で答えを提示した本です。
私も「あー、これ聞いてみたかったやつだ!」とか「初心者なら気になることだよね」という項目がたくさんあって、目から鱗を落としながら読んでいました。
小説を書いていて行きづまり、プロの小説家に質問してみたいと思うことがあれば、きっと本書が参考になりますよ。
- 小説を書く上で生じた悩みにつまずき筆が止まっている
- キャラクターやプロットの作り方を知りたい
- 表現や描写を洗練させて初心者感を脱したい
売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない/大沢在昌
中級者、上級者向け
たびたび重版され、いまや9刷となったロングセラーの一冊。ベストセラー作家の技術が出し惜しみなく詰め込まれています。
私は本書を読んで、「執筆歴が長く小説の書き方を熟知しているつもりでも学べることが多くある」と痛感しました。
小説を書き慣れてきて自分の成長に壁を感じたら本書を読むことをオススメします。作家としてレベルアップ間違いなしです。
- 小説を書く力を確実にレベルアップさせたい
- 本気で新人賞などの公募に挑みたい
エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く/貴志祐介
中級者、上級者向け
「プロの作家はどんなことを考えて小説を書いているんだろう?」と思ったことはありませんか?
はい、その答えがここにあります。
本書を読むことで、ベストセラー作家が小説を書くときに具体的に何を意識して書いているかがわかります。
所々で貴志祐介氏の作品が具体例として取り上げられているので、貴志祐介氏の作品が好きな人には特に良い一冊といえます。
- 小説家が小説を書く際の具体的な思考内容を知りたい
- 貴志祐介氏の作品が好き
小説家になって億を稼ごう/松岡圭祐
中級者、上級者向け
他の小説指南書とは毛色の違う一冊。二部構成になっていて、前半は小説家になるための方法(小説の書き方)、後半は小説家としてデビューしてからの処世術が書かれています。
小説の書き方については、アイディア出しから物語を完成させるまでの方法を「コレ」と一つの方法で提示しているところも独特です。
他の小説指南書は似たものが多いですが、本書はそれらとは違った内容になっているので、複数の小説指南本を買うのであれば本書も買ってみるとおもしろいですよ。
- 本気で小説家を目指している
- 小説家としてデビューする
- 新しいアプローチで小説を書いてみたい
- 松岡圭祐氏の作品が好き
余談だけど、僕は松岡圭祐先生の『万能鑑定士Q』(Qシリーズ)が大好きなんだ。
人の死なないミステリとして有名で人気の作品ですよね。
ベストセラー小説の書き方/ディーン・R・クーンツ
上級者向け
海外作家による小説指南本です。
第一章~第三章は文学に対する評論のような内容となっています。第四章から小説の書き方に入りますが、それらの部分も評論的な書き方がされているため、小説指南書としてはとっつきにくさがあることは否めません……。
しかし、小説における重要な要素(例えば「冒頭の重要性」など)に焦点をあてて詳しく語られているため、小説を書き慣れてきて「売れる小説を書きたい」と願うのであれば、ぜひ参考にしたい一冊です。
- 本気で小説家を目指している
- 自分の作品に自信があるのに他者から高評価を得られない
文章力向上の指南書
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング/唐木元
初心者、中級者向け
文章を書くにあたって遵守すべきルール、読みやすく美しい文章を書くためのコツが網羅されています。
私は小説を書きながら長い年月をかけて読みやすい文章を研究してきましたが、それがこの一冊にすべて詰まっていました。
本書は小説の書き方の指南本ではありませんが、物書きであれば絶対に読んでおきたい一冊です。
- 文章を書く際のルールやマナーを知りたい
- 読みやすい文章を書きたい
- 小説(文章)のレベルを上げたい
学校の国語の授業はこれを教科書にすべきだ!
先生にはこの本が一番刺さったみたいですね。
記者ハンドブック 新聞用字用語集/一般社団法人共同通信社
万人向け
適切な用字用語を確認できるし、句読点の使い方をはじめ、文章の書く上でのルールが細かく載っています。
辞書的な用途として、物書きを仕事にする人はぜひ手元に置いておきたいものです。
- 文章を書くことを仕事や趣味にしているすべての人
小説を書く場合に漢字をどれくらい開くかは、以下の記事を参考にしてください。
最後に
当記事では小説の書き方の本をどのレベルの作家にオススメかを踏まえて8種紹介しました。
- 「物語」のつくり方入門 7つのレッスン/円山夢久
- プロだけが知っている小説の書き方/森沢明夫
- 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない/大沢在昌
- エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く/貴志祐介
- 小説家になって億を稼ごう/松岡圭祐
- ベストセラー小説の書き方/ディーン・R・クーンツ
- 新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング/唐木元
- 記者ハンドブック 新聞用字用語集/一般社団法人共同通信社
小説指南書は一冊の本に書いてあることが完全な正解ということはありません。
小説に限ったことではありませんが、指南書というものは複数冊を読んで、共通して書かれていることを見つけて妥当性を判断したり、自分に合ったやり方を見つけたりすることを推奨します。
もちろん、初心者なら一冊だけでも大きなレベルアップにつながります。
他にも注目している本があるので、読んだらそれも紹介したいと思っています。
先生は読むのが遅いので気長に待ちます。